何度だってキミに、好きを届けたくて。
水曜日。

私は朝のホームルーム後に、教壇に立つ氷室先生に作文を提出する。

氷室先生が内容に目を通してくれた後、『メッセージ性のある良い作文だ!』とほめてくれたことが嬉しくて、笑顔を浮かべたまま席に向かった。



「乃亜。作文、書けたんだね!」



後ろの席で頬杖を突きながら、にこにこと待っていてくれた春佳くん。

頬杖をついていた手を外した春佳くんは、立ったままの私に手を伸ばした。


ハイタッチ……、なのかな?

触れていいのかな?

男の子とハイタッチなんてしたことないから、どのくらいの勢いでタッチすればいいのか分からない。


それに、春佳くんと触れるなんてドキドキしちゃうよ。

頬がだんだんと熱くなっていくのが分かる。

そんな私に首を傾げる春佳くん。



「こういうときはハイタッチじゃないの?」

「そ、そうだよねっ」



私はおずおずと右手を伸ばし、ちょこんと春佳くんの手に触れた。
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