何度だってキミに、好きを届けたくて。
あっという間に昼休み。

私は眞尋くんに指定された屋上に向かう。

莉緒ちゃんには『眞尋くんに屋上で待ってる、って言われたから行ってくる』と伝えた。

なぜかにやにやしていた莉緒ちゃん。

みんなの考えていることって分からないもんだなぁ。


そんなことを考えていると、屋上に着いた。

屋上の扉を開けると、眞尋くんの姿を見つけた。

フェンスに寄りかかっていた眞尋くんは、私の姿を見つけると体を起こしてこちらに近づいてくる。

私も眞尋くんの近くまで小走りをする。



「お待たせっ」

「いや、別に。待ってないから」



いつもだったら、『遅い』とか言いそうなのにな。

なんだか調子が狂う。

それにしても眞尋くんの様子が少しおかしい気がする。

普段、涼しげな表情を浮かべているのに、今はなんだかソワソワしているっていうか……。

でも、クールな雰囲気は変わっていなくて、本当に不思議な人。
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