何度だってキミに、好きを届けたくて。
連れてこられたのは市営体育館に隣接されてある公園。

人が少なく、静かだった。

立ち止まった眞尋くんは手を離し、私と向き合う。

それから静かに口を開いた。



「春佳が救急車で運ばれた。……さっき、倒れたんだ」

「……っ、」



聞きたくない事実。

信じたくなかったけれど、信じざるを得なかった。


さっき自分が見たもの。

そして、眉を寄せ、目に涙を浮かべた苦しげな表情の眞尋くんを見てしまったら……。


信じるしかない。
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