何度だってキミに、好きを届けたくて。
全校集会で作文を発表するかも決めることができないまま、3日が過ぎた。

明日には校長先生に伝えないといけないのに、全く自分の意志が分からない。


お昼休み。

莉緒ちゃんと2人、教室で過ごしているけど、私はどこか上の空。

私の隣の席の子の椅子を借りている莉緒ちゃん。

せっかく隣にいてくれているのに、会話を盛り上げることもできず、申し訳なく思う。



「乃亜」

「……ん?」

「伊吹くんのことだけどさ、」



春佳くんのこと?

私は反射的に莉緒ちゃんへ顔を向ける。

莉緒ちゃんは噛みしめていた唇をゆっくり開いた。



「伊吹くんって、入院しているの?」



私は目を見開いた。

なんで莉緒ちゃんが知っているの?

氷室先生は『家庭の事情』と伝えたはずなのに。


動揺を隠せない私に、莉緒ちゃんは『やっぱり』という顔をした。
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