何度だってキミに、好きを届けたくて。
「賞をいただいた作文を超える作文を書くことができたからです」

「……ほう、」

「書き直した作文に賞を頂けるなら、”超最優秀賞”ですっ」


私の言葉に生徒たちの笑い声が聞こえた。



「超最優秀賞ってなにーっ」

「あの子、作文も上手だけど、話も上手だよね!」

「全校集会ダルイって思ってたけど、今日の全校集会は楽しいかもっ」



そんな声が口々に聞こえる。

私は体育館に座っている全校生徒に目を向けた。

たくさんの笑顔が私に向けられている。

そんな笑顔につられて私も笑顔になる。


笑顔の連鎖。

幸せな気持ちであふれかえっている。


私はもう一度、感謝を込めて頭を下げてからステージを下りた。

ステージを下りる私に拍手を送り続けてくれた生徒たち。

発表、してよかったな……。


……春佳くん。

私、全校生徒の前で発表できたよ。

たくさんの温かい拍手ももらったよ……。
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