何度だってキミに、好きを届けたくて。

恋したあの日。

あれは中学1年生の5月だった。


図書委員だった私は、放課後の図書館でひとり、本の整理をしていた。

もう1人の図書委員の男の子はいなかった。

多分、部活に行っていて委員会の仕事のことを忘れていたんだと思う。

私は静かな図書館の中、本の乱れを直していた。


私は本が好き。

だから、委員会の仕事中だけど、たまたま気になった文庫本を手に取ったんだ。

パラパラとページをめくっていると、それは医療にまつわる本だった。

医療をテーマにした文庫本。

私は委員会の仕事が終わると、その本を借りて、その日は帰った。
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