何度だってキミに、好きを届けたくて。
「じゃあ、もう一回、言わせて」



春佳くんがそう言って、私の目を見つめる。

揺らぐことのない真っすぐな瞳。



「乃亜。……俺と付き合ってください」

「はい……っ」



こつん、と額が触れる。

幸せな時間が流れる。

この時間をいつまでも大切にしたい。



「乃亜」

「ん?」



くっついていた額が離れる。

春佳くんが、なにか小さく呟いている。

だけど、その言葉ははっきりと聞き取れなかった。



「どうしたの?」



私が問うと、春佳くんは何かを吹っ切ったように口を開いた。



「乃亜と、キス、したい」

「え……っ」

「だめ?」

「だめ、じゃないけど、その……」



今度は私が、たじたじする。
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