何度だってキミに、好きを届けたくて。
「……乃亜っ。乃亜ーっ!」



思い出に浸っていた私。

気づけば莉緒ちゃんが私の目の前にしゃがんでいて、私の目の前で手をぶんぶんと振っていた。

びっくりして思わず姿勢を崩してしまう。



「び、びっくりした……」

「もうっ。さっきから私ここにいたのに、全然気づいてくれないんだから!」



頬を膨らませている莉緒ちゃんは私の隣に移動して、同じく膝を抱えて座る。


試合……、終わったのかな?

莉緒ちゃんの額には汗が浮かんでいる。

莉緒ちゃんのプレー姿、完全に見ていなかった……。

心の中で『応援できなくてごめん』と、謝る。



「なにか考え事してたの?」



そう聞いてくれる莉緒ちゃんは優しい。

私のことを気にかけてくれていることが嬉しかった。


私は莉緒ちゃんの質問になんて答えよう、と迷ったけど、そのままを話すことにした。
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