何度だってキミに、好きを届けたくて。
そろそろだ……。

そろそろ部活が終わる時間。

ぎゅっと膝の上のこぶしに力を入れる。

神様、どうか私の恋を応援してください……っ。


そんな神頼みまでいていたとき。

ガラガラッ!

教室のドアが勢いよく開いた。

その音にびっくりして肩をはねさせる。

ぱっと黒板側のドアを見れば、息を切らして立っている春佳くんがいた。



「ごめん! 遅くなった!」

「ううんっ。急がなくてもよかったのに……」



時計を見れば午後6時、ちょうどだった。

春佳くんの様子からして、部活終わったあとすぐに教室まで来てくれたんだろう。

なんだか申し訳ない気もする。



「部活、お疲れ様……っ!」

「ありがと!」



春佳くんは額に浮かんだ汗をぬぐいながら、こちらに向かって歩いてくる。

近づく距離。

私は静かに椅子から立ち上がった。
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