何度だってキミに、好きを届けたくて。
「乃亜は今日、部活休みだっけ?」

「うん、そうなの」

「待っていてくれてありがと。暇じゃなかった?」

「だ、大丈夫だよ」



春佳くんが私の目の前で立ち止まる。

柔らかく微笑んでいる春佳くん。

部活終わりの春佳くん。

窓から差し込むオレンジ色の光を浴びる春佳くん。

かっこよくて、思わず見惚れてしまう。


2人だけの空間。

それを意識してしまうと、心臓が爆発するんじゃないかというくらい鼓動が早くなる。

手が震える。

足も震える。

だけど、この気持ちを伝えたい。

勇気を出すんだ、私……っ!


「は、春佳くんっ! ……あの、」

「うん?」



こ、声が裏返った……っ。

恥ずかしい……。
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