何度だってキミに、好きを届けたくて。
私は首を傾げながら、肩に鞄をかけなおす。


私も帰ろう……。

今日は、眞尋くんの優しいところをたくさん知ることができて良かった。

少し怖くてなにを考えているのか分からない……、って今まで思っていたけれど、本当は凄く優しくて、少し不器用なだけだったのかもしれない。


明日。

勇気を出して春佳くんに話しかけよう。

今のままじゃ嫌だもん。

眞尋くんが言ってくれた『変わりたいと思うなら変わればいい』。

その言葉が胸に残っているから。


春佳くんに女の子と意識されていなかったのなら、これから意識してもらえばいい。

春佳くんの恋愛対象になれるように頑張ろう……っ。


私はこのオレンジ色に染まった教室に誓う。

後悔のないように、私は春佳くんに想いを届けるんだ。
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