何度だってキミに、好きを届けたくて。
「だから、また、相談するかもしれないけど……。そのときはお願いしますっ」

「もちろんだよっ」

「ありがとう!」



じゃあ、ジャージに着替えて体育館に行こう。

莉緒ちゃんの言葉に、私たちは教室を出る。


更衣室に向かう途中もずっとおしゃべりをしていた。

莉緒ちゃんの恋バナも聞いた。

喫茶店の店員さんは”市川さん”といって、この近くの高校2年生なんだって。

だから莉緒ちゃんも『市川さんと同じ高校目指す!』って張り切っていた。

ジャージに着替え終わり、体育館で莉緒ちゃんとストレッチをする。

私は開脚をして、莉緒ちゃんに背中を前へと押してもらっている。



「そういえば、作文コンクールのテーマ決めたの?」

「まだ……。なにがいいかなぁ」

「恋バナについてとかっ?」

「莉緒ちゃん、それはさすがに……」

「あははっ。冗談っ」



莉緒ちゃんが楽しそうに笑うから、私も笑う。
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