何度だってキミに、好きを届けたくて。
あまりにも明るい表情の部員たち。

先ほどまで悔しがっていた姿はどこにいったんだろう。

愛美さんが悔しさを吹き飛ばしてくれたとか?


それだったら、私の出る幕はないかも。

徐々に近づいてくるバスケ部員たち。

春佳くんを待っていたと、気づかれる前に帰ろうかな。


……でも。



「お、お疲れ様でしたっ!」



私は自分でもびっくりするくらいの大きな声を出す。

一瞬、隣に立っている莉緒ちゃんに視線を向けると、驚いたように私を見ていた。

私はすぐにバスケ部員たちに目を戻す。



「今度はっ。今日以上に気合い入れて応援行きます……っ!」



ざわつく部員たち。

部員たちの中心にいた春佳くんも驚いたような表情をしている。

隣にいた愛美さんは、少し怪訝そうな表情を浮かべていた。
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