何度だってキミに、好きを届けたくて。
「伊織も瀧本もお疲れ様」

「眞尋くんっ!?」

「倉木くん!? どこにいたの!?」

「こいつらと一緒にいたけど?」



……全然気づかなかった。

もしかして、集団の1番後ろにいたのかな?


驚く私たちに『失礼だな』なんて言うけれど、姿が見えなかったのは事実だし……。

でも、眞尋くんも試合で頑張っていたから改めて『お疲れ様』と伝える。

『……ありがとな』と、小さく呟く眞尋くん。


そんなやりとりをしていると、私はいつの間にかバスケ部の男の子たちに囲まれていた。



「なになにーっ? もしかして、“かわいい”って有名の乃亜ちゃん!?」

「本当だ! 超かわいいじゃん! 春佳と眞尋と同じクラスだったのー?」

「今日1番に応援してくれた子って、乃亜ちゃんだったんだーっ⁉」



急な質問攻めを受ける私は戸惑うことしかできない。

しかも距離が近い……っ。

私は顔を引きつらせながっら、思わず一歩後ろに下がる。



「えーっと、」



困り果てる私。

どうしていいのか分からず、あたふたする。
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