何度だってキミに、好きを届けたくて。
「ちょっ、お前ら! 乃亜に近づくなっ」



あたふたしている私と男の子たちの間に割って入ってくれたのは、春佳くんだった。

春佳くんの背中が私の目の前にある。

春佳くん、改めて身長高いな……。

じゃなくてっ。



「なんだよー。俺たちだって乃亜ちゃんと話したいのに」

「近すぎるんだよっ」

「いいじゃん、別にー」

「良くないっ」



言い合う男の子たちと春佳くん。


だ、大丈夫かな……?

春佳くんの背中の後ろでハラハラしていると、莉緒ちゃんが耳打ちしてきた。



「乃亜、人気者だねっ」

「そんなっ。私は……」



莉緒ちゃんはニヤニヤして楽しんでいるし……。

もうこの状況をどうしたらいいんだろう。

そう思っていると。



「ここにいても邪魔だから帰ろーっ?」



透き通るような可愛らしい声が、この場を静まり返らせた。
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