何度だってキミに、好きを届けたくて。
「なに、いつからやってんの?」

「このまえの練習試合の日から」

「……あっそ」



眞尋くんはなぜか不機嫌そうに横を向いた。

どうして不機嫌なんだろう?

私、なにか嫌なこと言っちゃたかな?


それにしても、眞尋くんって春佳くんと仲が良いんだなぁ。

春佳くんが眞尋くんにわざわざ伝言を頼むなんて……。



「眞尋くんは春佳くんと仲良しなんだね?」



私の言葉に眞尋くんは『は?』というようにこちらに目を向けた。



「は?」



本当に『は?』って言ったよ……。

そんなに変な質問だったかな?

眞尋くんは組んでいた手を下ろし、右手で自分の髪の毛をわしゃわしゃとかいた。



「……幼なじみだから」

「え?」

「俺と春佳は幼なじみなんだよ」

「そうなんだ。初めて知った」

「初めて言ったからな」
< 88 / 187 >

この作品をシェア

pagetop