何度だってキミに、好きを届けたくて。
「あんまり深く考えると疲れるよ?」



春佳くんが気づかってくれるけど、私の頭はフル回転したまま。

考えるのも疲れてきたけど、せっかく氷室先生に任せてもらったんだもん。

出来るところまで頑張りたい。


ペンを握ったまま動かない私に、ひとつ提案をしてくれたのは莉緒ちゃんだった。



「乃亜、今日は部活休みでしょ? 放課後、喫茶店に行こうよ!」

「休みだけど……。うちの学校、放課後の寄り道は禁止だよね?」

「もちろん、校則は守るよ? だから、一度家に帰って、私服に着替えてから行こ!」



……行きたいかも。

それに、前回誘われたときは断ってしまったし。

莉緒ちゃんの好きな人も見てみたい。


でも、作文の締め切りは明日だし……。

今日の夜、頑張らないと本当に間に合わない。


なかなか返事ができない私に眞尋くんがため息をついた。
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