何度だってキミに、好きを届けたくて。
「でも、莉緒ちゃんとの時間も大事にしたいっ。喫茶店に行くっ。作文より莉緒ちゃんのことが大事だから……っ」



そう言った瞬間、今まで穏やかな表情を浮かべていた莉緒ちゃんが眉にしわを寄せた。

今まで見たことないような莉緒ちゃんの険しい表情に私は怯む。

椅子に座っていた莉緒ちゃんは机に手をつき、だんっと思い切り立ち上がった。



「りおちゃ、」

「乃亜のバカっ。私がどういう気持ちで誘ったのか考えなかったのっ!?」



莉緒ちゃんの怒りを押し殺しているような声は教室中に響いた。

クラスメイトの視線が私たちに突き刺さっていることが分かる。

莉緒ちゃんは涙目で私を睨み続けてからしばらくして、私に背中を向けた。



「頭、冷やしてくる」



そう言って莉緒ちゃんは教室を出ていってしまった。

ひとり取り残された私。

……私、また独りぼっちになっちゃったのかな。

莉緒ちゃんが怒った姿を初めて見たから、どうしていいのか分からない。


立ち尽くすことしかできない私の耳に届いたのはクラスメイトの声。
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