何度だってキミに、好きを届けたくて。
「瀧本さん、めっちゃ怒ってたよね」

「どうせ、伊織さんが酷いこと言ったんでしょ」

「絶対そうでしょ。瀧本さんがかわいそうだよね」



莉緒ちゃんがかわいそう?

私なんかが莉緒ちゃんの隣にいたことで、莉緒ちゃんを苦しめていた?


……違う。

自分の気持ちだけ押し付けて、莉緒ちゃんの気持ちを聞かなかった私が悪いんだ。


私は半泣きになりながら、手に握っていたメモ用紙を開く。

春佳くんからのメッセージを読み返して、今更ながら気づく。

この意味って、莉緒ちゃんと向き合って、っていうことなのかな。

人よりコミュニケーション能力が低い私でも向き合うことはできる。

時間はかかるかもしれないけど、莉緒ちゃんと向き合おう……。

今度は、春佳くんと眞尋くんのアドバイスもちゃんと頭に入れて。

それと、莉緒ちゃんがなにを思っていたのかを聞きたい、って伝えよう。
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