真っ赤ないちごくんの可愛い溺愛


「お兄ちゃ~んっ! かわいいの買ってもらったよ! 帰ったら見る? 見る? 見たいでしょ?」

「あぁ、そうだな、見たい。驚くくらい似合っているんだろうな」

「うん、うん! めちゃくちゃ似合ってるよ! ねっ、おかーさん!」

「もう、調子乗っちゃって……まぁ似合ってるけど」

「へへへ~っ!」


 幸せそうに笑う家族三人。


 わ、有明くんって妹さんがいたんだ。


 なんだか新たな一面って感じだ。


 こっちまで微笑ましい気持ちになっちゃうなぁ。


 ふふ……いいね。わたしも妹さんを見習って、早く一悟くんに水着を見てもらっちゃおうかなぁ~。


 思い立ったら即実行。


 一悟くんにラインで『新しく水着買ったんだけど、見たいですか?』と送る。


 数時間後、返ってきたメッセージには、


『え、みた』

『見るのが怖い』

『でも見た』

『見る』

『見たいです』


 と、わかりやすく葛藤が表れていて、少し笑ってしまったのだった。


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