真っ赤ないちごくんの可愛い溺愛


 というよろしくないわたしの心を察したのか。


「……大好きだよ」


 抱き締めながら追加攻撃を仕掛けてくる一悟くん。


 もう、だめ……体に力が入らない……。


 ふにゃふにゃになってベッドに体を沈める。


 顔が埋まるのは一悟くんの枕。少し呼吸しただけで肺いっぱいに一悟くんの空気が溜まった。


 し、幸せ……。


 頭がふわふわして考えがまとまらない。


 気持ちよくて、あったかくて。


 どうにかなっちゃってるのは、わたしの方だ……。


「ちゅ……ん、すき……」


 一悟くんは耳を重点的に、キスの雨を降らせる。


「ふ……あは、かわいー……」

「んぅ、いち、ごく……、」

「うん。もっと気持ちよくするからね……だいすき、すきだよ」

「ひ、っ、も……や、ぁ」

「やめないよ。羽入さんが可愛すぎるから」


 こんなのずっと、もらってたら。


 なくなったときどうすればいいの……?


「こっち向いて?」

「ぁ、っ……」

「ちゅーしよ」


 貪るように口を塞がれる。


 その合間にも愛の囁きが忘れられることはなく。


「ふ、んぅ……っ、は、ぁ」

「可愛いね、ちゅ、ん、すき、すきすきすき……」


 冷房の効いた部屋で、シャワーを浴びた意味を問いたいくらい、じっとりとした服が擦れ合い続けた。


< 121 / 167 >

この作品をシェア

pagetop