真っ赤ないちごくんの可愛い溺愛


 だから、ほんと。


 可愛すぎでしょ、羽入さん。


「伝わってるよ、ちゃんと。だから……俺だけでよくない?」


 俺は、羽入さんからの好きを俺だけのものにしたいんだけど。


「俺に対しての言葉なんだから、俺だけが聞きたい。他の人に聞かせたくない」


 腰に、太ももに、好きって言葉に――羽入さんの弱いところを知るたび、俺の欲はどんどん大きくなっていく。


 もっと、触って愛をささやいて羽入さんを気持ちよくさせて。


 俺だけが知る羽入さんを増やしたい。


 俺だけが全部の羽入さんを愛してたい。


「羽入さんは、俺のことだけを考えてて?」


 ずっと胸に秘めていた独占欲をさらけ出す。


 だって、他の人にもわかるようにするってことはさ。 


「あ、え……?」


 こういう、戸惑いの声を出す羽入さんの可愛い赤面も見られちゃうってことでしょ?


 それは嫌。絶対に嫌。


 羽入さんの魅力がますます拡散されてしまう。


 まっすぐ見つめていたら、羽入さんの表情が緩んで。


「ん、ふふ……っ、うん……」


 口元に手を持っていきながら。


「一悟くん、一悟くん」

「うん?」

「だ・い・す・き♡」


 破壊力抜群の小悪魔スマイルで、俺のことを魅了した。


 文字でもらって言葉でもらって、俺って幸せ者だ……。

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