真っ赤ないちごくんの可愛い溺愛
これは恋だ
ぽわ~ん。
意識がぽわぽわして体が動かない。
もうそろそろ起きないといけない時間なのになぁ。
夏休みだからってアラームをセットしてないから、ついついダラダラ過ごしちゃうね。
重たい体をのそりと起こすわたしは、ホラー映画の脅かし役にぴったりな姿をしてるはずだ。
「んう~……」
伸びをして脳を覚醒させる。
だけどやっぱりぽわぽわして、まだ目がちゃんと開かない。
意識がある内に顔洗っておこ~っと。
ふらふらしながら顔を洗いに行こうと思ったら、スマホに着信が来た。
誰からなのかよく見ずに出てしまう。
「は~い、もしもし~」
『める、たすけて……っ』
カッ! 一瞬で目が覚めた。
木葉ちゃん!?
「ど、どうしたのっ?」
『あっ、あっ、ありありありあっ』
「有明くんがどうしたの?」
『ここに、いるのっ!』
「ここって?」
『海、にっ……!』
あ、なんだ。海に遊びに行ったら有明くんも来てたってことだね。
確かに有明くんの妹さんが水着を買っていたから、家族で行くことは考えられた。
それがたまたま木葉ちゃんと被ったんだ。
「それで? わたしは何を助けたらいいの~?」
今から海に行くのは、時間がかかりすぎると思うなぁ。
何かアドバイスすればいいのかな?