真っ赤ないちごくんの可愛い溺愛
「う、うん、そうでしょ~……?」
「そうだね」
手が服の中に入ってきた。
手のひらから、溶けるような熱がじんわりと広がる。
……一悟くん、わたしね。ただすればいいってものでもないって言われてから、色々考えたんだよ。
わたしからは言わないようにして、一悟くんに言ってもらえるようにするにはどうしたらいいのかなぁって。
いっつも我慢してくれる一悟くんが、どうしたら我慢できなくなるのかなぁって……。
「一悟くん……キス、」
「ん。しよっか」
「っ……」
軽く触れたと思ったら、どんどん深くなっていく。
一悟くんの、八重歯……。少し尖ったそこに舌を滑らせれば、押し返されてしまった。
「ごめん羽入さん、今日は俺に全部やらせて?」
そう緩く笑って、わたしを軽々持ち上げる。
後ろにあったベッドに寝かされ、一悟くんが覆い被さった。
まっすぐな瞳で見つめられて、わたしもまた見つめ返す。
「俺さ……今までたくさんかっこ悪いところを見せてきたと思うんだけど」
そっと頬に手があてがわれる。
「今日はかっこよく決めたい……かも」
そして、またゆっくりと柔らかい唇が降ってきた。