真っ赤ないちごくんの可愛い溺愛






「う~ん……」


 ゆっくり目を開くと、まだ薄暗かった。


 花火、見逃しちゃった……。


 スマホで時間を見れば、深夜と早朝の間くらいだ。


 いつの間にか木葉ちゃんからラインで花火の写真が送られていた。


「ん……羽入さん……? 大丈夫なの……?」


 隣で寝ていた一悟くんが目を擦りながら眠そうに口を開く。


 あ、起こしちゃった。


 ていうか……寝起きだからかもしれないけど、『羽入さん』?


「……『める』って、呼んでくれたよねぇ?」

「えっ……いや、その……。あれは盛り上がってたから言えただけで……今はちょっと恥ずかしいと言いますか……」


 お互いほとんど服を着ていないのに、何を今さら恥ずかしいというのか。


 とはいえ無理強いはできない。


 ということは、こういうことだね。


 わたしは一悟くんの腕に絡み付いた。


「じゃあ、もう一回盛り上がろっか~?」 

「へぇっ!? い、いやいや、疲れたでしょ!?」

「ううん。一悟くんがたっぷり時間をかけて優しくしてくれたから、まだまだ元気だよ~」

「ええ……っ!?」


 わたしからキスマーク付けちゃお~っと。


 一悟くんの鎖骨辺りに吸い付いて、赤い印を付ける。


 あ、これハマるねぇ~。一悟くんがあんなに付けてきたの、わかるかも。


「ちょ、ちょっ、」

「んふふ……ぎゅ~」

「ぎゅ……っあ、やば、」


 腰に手を回した一悟くんが、切なそうに目を細めた。


 お~、これは?


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