真っ赤ないちごくんの可愛い溺愛
そんな彼が、愛しい。
わたしは静かに頷いて肯定した。
「……、……」
一悟くんは唖然として何も口にしない。
それから、だんだんと一悟くんの体重がわたしにのしかかってきて……えっ?
「わっ~!?」
重さが耐えきれなくなったとき、わたしの体はよろめいた。
位置を変えようとした足は見事にバランスを崩し、地面に背中が迫っていく。
だけど倒れることはなかった。一悟くんがわたしの腰を引き寄せたから。
「……ひぁ、」
触られたところがくすぐったくて、声が漏れた。
その反応をどう思ったのか、追加ですり……と指を擦ってくる。
「い、一悟くん、そ、それだめ……」
ぞわぞわと不思議な感覚が背中を走って、力が入らない。
そんな一悟くんの表情は、赤いながらも真剣だった。
「両想いってことなら……」
ぐっと顔が近付いてくる。
唇が、当たりそう。
一悟くんの熱い吐息が感じられた。
「俺、もう我慢しなくてもいい……ですか?」
まるで獣みたいな、本能の剥き出しになった瞳。
食べられちゃうかもしれない……そんな想像までさせてくるほどの。
わたし今まで、一悟くんにたくさん我慢させてたんだね。
抑えていたもの、全部。わたしにぶつけてほしい……。