真っ赤ないちごくんの可愛い溺愛
シャツが肌に貼り付いて肌色が透けている。
体のラインからわかる、しっかりとした男の子の体。
髪だって濡れていつもより長い。
ふわふわを堪能することはできなくなっちゃってるけど、なんとなく大人っぽく印象が変わっていた。
「……っ」
ぽろっと口から出そうになった言葉を呑み込む。
それから、心の中で唱え直した。
一悟くん……好き~……♡
好きって自覚してから、毎日衰えることなく一悟くんが素敵に見える。
なるべく顔に出さないように必死だったのに、こんな新しい姿見せられたら隠せなくなっちゃうよ~……。
ただただ一悟くんのことを見つめる。きらきらの背景に覆われて、一悟くん以外が消えていった。
まるで世界に二人きりみたい……。
「……♡」
「羽入さん?」
わたしの視線に気付いた一悟くんが顔を近付けてくる。
まだ乾き切っていない髪から、ぽたりと雫が落ちた。
それすら目を離したくなくて、釘付けになったまま一悟くんの首に掛けられたタオルに手を伸ばす。
「ふふ、わたしが拭いてもいいかなぁ~?」
ぽんぽん押さえつけるように髪の毛の水気を切っていく。
その間もわたしの目線は一悟くんの顔から動かない。
彼は恥ずかしそうに顔を赤くしながら、大人しくわたしに身を任せていた。
「は、羽入さん、なんか……」
「ん~?」
なぁに、と顔を寄せる。