真っ赤ないちごくんの可愛い溺愛


 ふに、と柔らかい感触。


 少しの間だけ楽しんだら、ちゅっとリップ音を残して離れていく。


 あ……もう終わっちゃうのかな。


 もの足りなさに一悟くんを確認すれば、一悟くんだって全然満足そうじゃなかった。


「もっとしていい……?」


 真っ赤になりながらの可愛すぎるおねだりに、キュンと胸が締め付けられる。


「ふふ……うん、いっぱいしよ~」


 そうしてまた唇を合わせた。


 たったそれだけの動作なのに、気持ち良くて幸せ。


 不思議だなぁ~……。


「ん、はぁ……っ」


 一悟くんの熱い息が唇にかかって、顔も体も熱に浮かされる。


 頭がボーッとしてきて何も考えられない。


「はにゅうさん……」


 とろんとした目がわたしを見つめた。


 優しく腰を撫でていた指が、制服のシャツをまくって中に入ってくる。


「好き、すき……だいすき」


 一悟くんからの愛の言葉。


 何度も聞いた。


 それはもう、聞き慣れるほどに。


 ――だというのに。


「っ……♡」


 ぞくぞくと快感が身体中を駆け巡る。


 もっと言ってほしい。もっと言って。


 足りない。全然いっぱいにならないよ。


 どうしよう、わたし、どんどん欲張りになっちゃう……。


「わ、たしも……好き……っ」


 今度はわたしから。


 また唇が触れそうになった直前、首に回す力を強くした。



「ねぇ、続き、俺の部屋で……」






 ピンポーン。


 インターホンが鳴り響く。


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