真っ赤ないちごくんの可愛い溺愛


 小さく息を吸う。


「け、今朝……羽入さんのちょっとえっちな雰囲気の夢を見てしまいました……」


 かああと顔が熱くなっていく。


 こんなバカ正直に伝える必要はないんだけど、羽入さん相手に隠し事はできない。


「……えっ?」


 羽入さんは、きょとんと目を丸くして驚き声をあげた。


「えっ……え~? わ、わたしの?」

「う、うん……ごめんなさい」

「謝ることはないけど……え~そっかぁ……」


 自分が勝手にそういう目で見られてるのって、どうなんだろう。


 俺だっていつかは羽入さんとそういうことをしたい。


 でもそんなのただの押し付けで、羽入さんがどう思ってるのかはわからないんだ。


 だから、その辺りの認識を擦り合わせるためにも言わないといけなかった。


 羽入さんは、下を向いて何も言わない。


 まぁ、突然こんなことを聞かされても困るよな……。


「一悟くんは、その……わたしとえっちなこと、したいの?」


 ぎゅっと強く手を握られる。


 その手がものすごく熱を持っていたことに、ようやく気付いた。


 あれ、もしかして、嫌がられてない?


「うん……いつかはしたいと思って、ます」

「あ、ぅ……」


 なんかすごく可愛い声を出したぞ?


 あれあれ? もしかして?


「わ、わたしも準備とかあるし、すぐには無理かもしれないけど……それでもいいかなぁ?」


 そう言って俺を見た羽入さんは、頬を真っ赤にしていた。


 それが夢でみた表情と被って、俺の心臓は暴れだす。


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