真っ赤ないちごくんの可愛い溺愛


 一悟くんの膝に跨がる形で密着し合う。


 体温の高い一悟くんに包まれていたら、少し汗が滲んできた。


 暑いけど、そんなの気にならないくらい離れたくない。


「一悟くん、……ん」


 我慢できなくなって、わたしから唇を落とす。


 何度も、何度も。


 わたしだって、もらってばっかりじゃないんだよ。


「はにゅさ……んむ、」

「ん~ふふ、大好き……」


 口付けの音が鳴り響く部屋の中。


 体からだんだん力が抜けていくわたしを、一悟くんが優しい手つきで支えてくれる。


「……羽入さんって、俺のこと大好きなんだ」

「そうだよ~知らなかったの?」

「知ってたけど……ようやくちゃんと実感が出てきたっていうか……」

「え~? も~、遅いよ?」


 クスクスと笑っていたら、頭にキスが降ってくる。


 ふわふわと心地いい。


 一悟くんはここから勉強に戻れると思ってるのかなぁ~?


「――っひゃ、い、一悟くん?」


 夢心地に浸っていたわたしは、突然の不思議な感触に声をあげた。


 だって、頭や腰を支えてくれていた手が太ももに触れたから。


 わ、わたし、腰だけじゃなくて太ももも弱かったんだねぇ……?


「わ、ふぁっ……んっ、くすぐったいよ~……」

「はぁ。あ~……かわいい……かわいすぎ」


 ツーっと人差し指で触れられたら、声が抑えられない。


 求めていたあの瞳が見下ろしてきて、どうしようもないくらい甘い痺れに襲われる。


 あのね、一悟くんがこの目をしたらほんの少し積極的になってくれるって、わたし知ってるよ。


 噛み付く準備をするかのように開かれた口の中には、控えめに八重歯が光っていた。


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