貴方になりたい
「入って」


そう言われ部屋に入ると、ガタイの良い男性が一人居て目が合った。


「は、初めまして!」


ぶっちゃけ友達とか言って、女の子が居たらどうしようと焦ってしまった私が存在したかららホッとしてしまう。しかも。


「これ、俺の彼女!!」


聖光がそんな風に私を友達に紹介してくれたのが、嬉しくて堪らない。


聖光と連絡すら取れない時期に病みそうだったに、この一言で元気になれる私は単純な女なのかも知れない__


「聖光彼女出来たんだ」
「そうんだー!」
「じゃあ、二人っきりにしてやる!
俺、家にかえるわ!」


せっかく遊んでいたのに、申し訳ない。


「あの……、なんか、ごめんなさい……」
「て、君可愛いね」
「ありがとうございます……」
「聖光はモテるから、浮気するかもよ?」
「えっ!?」


ずっとずっと、聖光と連絡が取れなくて不安だった私からしたら怖い言葉だ。


「いやなら、俺に乗り換えちゃわない?」


なんて、真顔で口にする聖光の友達にはビックリしてしまう。


「俺、浮気なんてしないから!!」


ぶっちゃけ不安だったから、そう言いながら聖光が抱き締めてくれた事にホッとしてしまう。
< 16 / 39 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop