貴方になりたい
聖光に会える__


ウキウキしながら、シャワーを浴びると髪の毛をセットして、鏡の中の自分を見つめた。


「聖光の奥さん……、凄く綺麗な人だったなぁ……」


遠目でも分かるパッチリ二重に、バランスの完璧な可愛いらしいハーフ顔。


「もしかして、ハーフだったりして……」


それに比べて、The日本人顔で有る私。

別に不細工という訳じゃない。それでも、聖光の本当の好みはもっと華やかな顔なんじゃないかなんて考えて落ち込んでしまう。


聖光の好みになりたい。


そんなことを考えながら、少しでも華やかに見えるように髪を巻いてアップにしてみた。

服だっていつもより、華やかに見えるモノを選び、ワンピースを着た。


そういえば、聖光に会う時ってラフな格好ばかりだったっけ……


そんな事を考えていたら、鳴り響くスマホ。


聖光だと思っていたら、友人だ。
友人と聖光の奥さんはどんな関係なんだろう。そんなことを考えながら、通話モードに切り替える。


「もしもし」
「はい」
「彼の事は諦めついた?」


今から会うだなんて言えなくて、無言になってしまう。


「……まだかあ。明日香ならね、もっと良い男居るとおもうんだ。
良ければ、紹介するよ?」
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