貴方になりたい
聖光は、私の事なんて大体放置なのに奥さんにはマメに連絡をするのだろうか。


「聖光」
「ん?」
「忙しそうだね?大丈夫?」
「あー、嫁から」


ズキン。
やっぱり奥さんからのメッセージはちゃんと見るんだ。


「聖光の奥さんが羨ましいな……」


私なんて、1週間放置だったのに。



「なんで?」
「だって、聖光が最後に帰る場所だもん……」
「明日香が俺と結婚したとして、浮気されたらどうする?」


もしも話でも、聖光との結婚話が出た事が嬉しい。


「私は許すかな。
と、いうか、聖光が最後に私の元に帰って来てくれたらそれで良い!!」
「俺、明日香みたいな女と結婚したら良かったな……」


私と一緒になってよ!!
そしたら、私、聖光に尽くすよ。


「私も、聖光と結婚したい__」
「俺さ……」
「ん?」
「ぶっちゃけ嫁には愛情ないんだよ……」


なら、別れて!!
それで、私と一緒になって!!

喉から出そうになる言葉をグッと抑え込んだ?


やばい。嬉しい。
その場を飛び跳ねたいくらいなのに、心配している表情を作る。


「愛情無いのに一緒に居るの辛くない?」
「うん、辛い。
俺、明日香と居るのが癒しなんだ。でもさ__」
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