観念して、俺のものになって


「どうして?」

こっちが聞きたいよ!


まるで、私がYESと頷く以外の選択肢はありえないみたいな顔されても困ります!


「正直言って、急にグイグイ来られるものだから困惑してるんです。それに、釣り合わないでしょう!?」


「確かに、まひるちゃんは俺なんかにもったいない人だけど」

「いや、違います!
私が貴方に釣り合わないんです!」



「そんな事ないと思うけどな」

「あります! イケメンカフェ店長に彼女がいるってバレたら、女性客が減ってしまいますよ!それも私のような平凡な女じゃなくて、美人な方がお似合いだと思います!!」


至極真っ当な意見を主張すれば、すぐに返ってくる。


「ガゼッタは美味しい珈琲と一緒に、至福のひとときを提供する場所だよ。

顔目当てじゃない、本当に心から珈琲やカフェの雰囲気が好きな人に来てくれたらそれでいいんだ」


……ぐうの音も出ない。


「それに、俺はまひるちゃんがいい。
きみじゃないと駄目だ」


そこまで強く熱望されて嬉しくない人はいないだろうけど、

「何故そう言い切れるんですか?」


ドキドキしながら尋ねると、紬さんは自身の腕時計で時刻を確認した。


「まぁ、今日はもう夜遅いから後々話すとして」

ええ、1番肝心な所お預けですか!?
めちゃくちゃ気になる!


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