円満な婚約破棄と一流タンクを目指す伯爵令嬢の物語
そこへ、ルシードの継兄のディーノとともにコンドルが入って来た。
「あら、コンドルじゃない、元気そうでよかったわ」
コンドルもわたしの顔を見て「あ!」と言った後、くしゃっと笑った。
「ステーシアさんも、元気でよかった」
コンドルと会うのは、あのキャンプ以来だ。
あの体験訓練に参加していた生徒たちには、「赤毛」の正体がわたしであることもレイナード様のことも秘密のままになっているけれど、コンドルはあの後、父親であるハウザー辺境伯を通じて騎士団のほうに「赤毛」の安否確認と、グリフォンから助けてもらったお礼を言いたいと言ってきたらしい。
そこで騎士団長であるわたしの父が、実はあの「赤毛」がわたしだったことと救出されて元気にしていることを伝え、学院内ではこの件に関して何も知らないという態度で振舞って欲しいとお願いしたんだとか。
「コンドルくん、何の用かな?」
同じく部外者のはずのレイナード様がいきなり高圧的な態度に出ている。
あらあら、なぜかレイナード様の機嫌がさらに悪くなってしまったわ。
「あら、コンドルじゃない、元気そうでよかったわ」
コンドルもわたしの顔を見て「あ!」と言った後、くしゃっと笑った。
「ステーシアさんも、元気でよかった」
コンドルと会うのは、あのキャンプ以来だ。
あの体験訓練に参加していた生徒たちには、「赤毛」の正体がわたしであることもレイナード様のことも秘密のままになっているけれど、コンドルはあの後、父親であるハウザー辺境伯を通じて騎士団のほうに「赤毛」の安否確認と、グリフォンから助けてもらったお礼を言いたいと言ってきたらしい。
そこで騎士団長であるわたしの父が、実はあの「赤毛」がわたしだったことと救出されて元気にしていることを伝え、学院内ではこの件に関して何も知らないという態度で振舞って欲しいとお願いしたんだとか。
「コンドルくん、何の用かな?」
同じく部外者のはずのレイナード様がいきなり高圧的な態度に出ている。
あらあら、なぜかレイナード様の機嫌がさらに悪くなってしまったわ。