婚約者には愛する人ができたようです。捨てられた私を救ってくれたのはこのメガネでした。
「ええと。虚偽の報告。実際の量を少なく見せることで、差し引いた分を手元に残しておく、とかですか?」
「その通り」
「それが過去、行われていたということですか?」
「まだ、はっきりと断定はできないけれど。そうである、とボクは思っているし。恐らくヘイデンもそうだと思う」
リューディアは唇を噛みしめる。採掘師たちが危険と隣り合わせの現場で掘った魔宝石を横流ししていた人物がいた、ということが許せない。
「恐らくヘイデンは過去の帳簿なども確認して、それが行われた証拠を探しているはずだ。だけど、相手だってわざわざ証拠を残すようなことはしないだろう。どこかに隠しているか、燃やしたか、もしくは持って帰ったか……」
「過去、採掘師たちが採掘した記録があればいいのですよね。それがこの現場でなくても、採掘師たちの誰かが持っていたとしたら、どうでしょう」
「その通り」
「それが過去、行われていたということですか?」
「まだ、はっきりと断定はできないけれど。そうである、とボクは思っているし。恐らくヘイデンもそうだと思う」
リューディアは唇を噛みしめる。採掘師たちが危険と隣り合わせの現場で掘った魔宝石を横流ししていた人物がいた、ということが許せない。
「恐らくヘイデンは過去の帳簿なども確認して、それが行われた証拠を探しているはずだ。だけど、相手だってわざわざ証拠を残すようなことはしないだろう。どこかに隠しているか、燃やしたか、もしくは持って帰ったか……」
「過去、採掘師たちが採掘した記録があればいいのですよね。それがこの現場でなくても、採掘師たちの誰かが持っていたとしたら、どうでしょう」