婚約者には愛する人ができたようです。捨てられた私を救ってくれたのはこのメガネでした。
そこで、リューディアは首を傾げる。人手不足になると何が起こるのだろうか、と。
「まあ、採掘部隊が人手不足に陥ると、魔宝石原石の採掘量が減るわね。それが減るとどうなるか、魔導具製作にも影響が出る。となると、人々の生活にも影響が出る。今まで使うことができた魔導具が使えなくなる。不便よね」
「そう、ですね」
「だからね、ディア。そうならないように、私たちの仕事、魔宝石原石の採掘を手伝ってもらえないかしら?」
ずん、とイルメリが身を乗り出してきた。
「ですが……」
とすぐに否定の形に入ってしまうのがリューディアという娘。
「ねえ、ディア。いつまでもこの屋敷の中に閉じこもっていてはいけないわ。あなたは才能がある子。あなたの助けを必要としている人たちもいるのよ。って、それが私たちなんだけど」
うんうん、とヘイデンがイルメリの言葉に大げさに頷く。
イルメリはリューディアの両手を優しく包み込んだ。イルメリの手は、リューディアの手とは違い、働き者の手だ。リューディアはこの手も好きだった。
「まあ、採掘部隊が人手不足に陥ると、魔宝石原石の採掘量が減るわね。それが減るとどうなるか、魔導具製作にも影響が出る。となると、人々の生活にも影響が出る。今まで使うことができた魔導具が使えなくなる。不便よね」
「そう、ですね」
「だからね、ディア。そうならないように、私たちの仕事、魔宝石原石の採掘を手伝ってもらえないかしら?」
ずん、とイルメリが身を乗り出してきた。
「ですが……」
とすぐに否定の形に入ってしまうのがリューディアという娘。
「ねえ、ディア。いつまでもこの屋敷の中に閉じこもっていてはいけないわ。あなたは才能がある子。あなたの助けを必要としている人たちもいるのよ。って、それが私たちなんだけど」
うんうん、とヘイデンがイルメリの言葉に大げさに頷く。
イルメリはリューディアの両手を優しく包み込んだ。イルメリの手は、リューディアの手とは違い、働き者の手だ。リューディアはこの手も好きだった。