婚約者には愛する人ができたようです。捨てられた私を救ってくれたのはこのメガネでした。
「お義姉さまは、姫さんと呼ばれているのですか?」
先ほどからそれが気になっていた。リューディアが尋ねると、イルメリは困った様に目尻を下げて微笑む。
「そうなの。まだね、採掘師たちに認めてもらえなくてね。仕事はやりがいもあって楽しいのだけれど、その、採掘師たちの関係がね。そこだけが問題かな」
「だけど、メリーの場合は、親しみも込められているとは思うのだが。俺たち魔導士と採掘師の関係っていうのは、昔から微妙な関係なんだよ。だからって、嫌になって王都に戻るとか、言わないでくれよ、ディア。黙っていたわけじゃないんだ。騙したわけでもない」
「はい……」
ヘイデンの言うこともなんとなくわかるような気がする。だから騙されたとは思っていない。人間関係がうまく築けないというのは、リューディアだっていやとなるほど経験しているから。
でもリューディアは、大好きな義姉がそのような扱いを受けているということが悔しかった。
「でしたら……。仕事で認めてもらえればいいということなのですね。そうすれば、彼らとの関係も少しは良くなるのでしょうか……」
先ほどからそれが気になっていた。リューディアが尋ねると、イルメリは困った様に目尻を下げて微笑む。
「そうなの。まだね、採掘師たちに認めてもらえなくてね。仕事はやりがいもあって楽しいのだけれど、その、採掘師たちの関係がね。そこだけが問題かな」
「だけど、メリーの場合は、親しみも込められているとは思うのだが。俺たち魔導士と採掘師の関係っていうのは、昔から微妙な関係なんだよ。だからって、嫌になって王都に戻るとか、言わないでくれよ、ディア。黙っていたわけじゃないんだ。騙したわけでもない」
「はい……」
ヘイデンの言うこともなんとなくわかるような気がする。だから騙されたとは思っていない。人間関係がうまく築けないというのは、リューディアだっていやとなるほど経験しているから。
でもリューディアは、大好きな義姉がそのような扱いを受けているということが悔しかった。
「でしたら……。仕事で認めてもらえればいいということなのですね。そうすれば、彼らとの関係も少しは良くなるのでしょうか……」