転生したら、シンデレラの姉だった件

 ーって、嘘でしょおおおおぉー!!!?
 …絶対に無い…とか言っておいて、あったじゃない!
 …あぁ、私は…何という過酷な世界に、来てしまったんだろう…。
 私って、哀れなオバサンだなぁ…
ーって、そうじゃなくて!!
 (哀れなのは、私じゃないでしょう!?
 …一番不憫な思いをしてるのは…そう、エラーじゃなくて、エラさんでしょうが!!)
 私は、またまた……(以下略) 自分自身に、大きく突っ込む。
 ………というか………
 「…あの…エラ…さん…?
 先ほどから、黙られたまま、なんですけど…?」
 「…。」
 そう。
 私が、心の中の自分と、会話している間もーううん、部屋の扉を開けてくれた時から、もうずっと。
 エラさんは、沈黙したままだ。
 …それに…それに、さっき私を見た時言った、彼女の言葉!
 「…まさか…私…私が、あの…
肖像画の女性ー
「ルリア」
…なのですかっ…!?」
 …信じたくない。
いや、絶っっ対に、信じないっ!!
 …あんな不細工なーあっ、本人が此処に居て、このことを聞いたら、凄くぶちギレると思うけどー人間になるなんて…。
 これこそ、言 語 道断!なのです!

 ーそれなのに…それなのにっ…!!
 「…はいっ!?
 あなたしか、ルリア義姉様を名乗れる人は、いませんよ!?」
 …まぁ確かに…完全に、別人ですけど…!
 現実はー元 家政婦で、一応 お嬢様だった、私ー
 「美氷 (みひ)」
 が考えている程、甘くはなかった。

 …わた、たわ…わた私が…
 …あの豪華絢爛な 部屋で見た、超 不細工な、
 「ルリア」
 ーシンデレラの、いやエラさんの…姉の1人…
 …彼女にールリアに、転生した、ですってえええええぇーっ!!!?

 「…そ、…そんなぁ~!!」
 ーペタン…!
 私はショック過ぎて、汚い床に、座り込んでしまう。
 「…義姉様、どうされました!?
 …なにか、ご不都合なことでも…!?」
 信じたくないのに…!
 それだけは…それだけは、信じたくは、なかったのにぃー!!!!

 …それから。
 私は余りのことで、自分に起きた出来事を、整理するのに…。
 そのままの姿勢で、25分程、座り込んでしまうのだった…。
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