お願いだから、溺愛しないでっ! ー完璧な お嬢様を目指したいのに、家族&イケメン 毒舌 執事さんからの、甘すぎる溺愛が止まりませんっ!! ー1ー
ー一章ー ~驚愕の宣言ー 「完璧 令嬢 マレン」~
「…お父様っ!!
私、マレンは…!!」
夕食時。
「ヒューエル 王国」
が誇る、由緒正しい公爵家
ーテリル。
ーその家の中でも、貴婦人達に密やかに、
「完璧 令嬢」
ーと囁かれ、尊敬されている、
15歳の美少女ー
マレンは、ステーキを食べていた右手を止め、父の方へと向き直った。
「…私は?
ー何が言いたいんだね、マレン?
俺は、仕事で忙しいんだ…話なら、アークにでも。」
ーしかし、プラチナブロンドの髪を1束に纏め、眼鏡を掛けているマレンに。
父 公爵 アドラは、目も合わせようとせず。
他人事のように、他人に押し付ける始末。
ー何故ならアドラは…
ー余りーというか、全くー
マレンのことに、興味がない。
「父として、娘を愛したい」
ーなんて、塵(ちり)の1つも思っていないからだ。