お願いだから、溺愛しないでっ! ー完璧な お嬢様を目指したいのに、家族&イケメン 毒舌 執事さんからの、甘すぎる溺愛が止まりませんっ!!    ー1ー

 ー不味い。

 ーそうなっては、もう…後の祭りである。

 (…今週末の舞踏会…絶対に…絶対にっ!!!!)

 ー今よりも、
「完璧令嬢」
 となって…!
 
 「ー何としても、成功させてみせるわ…!」

 人知れず、ギュッと自身の両の拳を握り締めーマレンは、自分自身に宣言する。

 ーそんな勘違いをしてしまったマレンは…

 「…マレンにはやっぱり、好きな人と結ばれて欲しいよね!
 …あっ、この人とか、うーん、でもこの人とかも…」

 ーマレンに贈るもの→マレンの婚約者候補を選び出した、姉 ルオンの呟きも…

 「…この期に及んでも、そんな発言を為さる(なさる)とは…。
 本当にー面白いお嬢様だ…」

 ーそう呟いている、アークの声も。

 ー一言足りとも、その耳には入ってこない。

 ーマレンは後に、この自分の行動に、頭を悩ますこととなるのだがー。

 ーそれはまだ、先のお話である。
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