2度目の人生で世界を救おうとする話。後編
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間違えた。
早くシャワーを浴びないとと思った結果、私はついいつもの癖で私の部屋に琥珀を連れて来ていた。
「何で紅の部屋なんだ?」
「…ごめん。間違えた。ま、まぁ、俺の部屋でもシャワーは浴びれるから浴びて!」
「…いや、でも」
「早くしないと気持ち悪いし、風邪も引くよ!遠慮はいらないから!ね!」
「…遠慮って訳じゃないけど」
「じゃあさっさと行く!タオルとか着替えは用意しとくから」
「…わかった」
最初は何故か渋っていた琥珀を何とか説得して私の部屋のお風呂にさっさと入ってもらう。
琥珀が移動中に「警戒心がなさすぎる」とか意味わからないことをブツブツ言っていたが、そんな訳ないと私は心の中で否定していた。
私ほど警戒しまくりな人そうそういないと思うけどな。
琥珀がシャワーを浴びている間にタオルとか着替えを準備する。
朱にお世話されすぎて自分の部屋なのにどこに何があるのか未だによくわかっていないが、タオルの場所はさすがに覚えないと不便なので覚えた。
前に一度朱にそう言ってタオルの場所を聞くとすごく嫌そうな顔をしていたことを今でも鮮明に思い出せる。
本当に世話好きな子だよねぇ。
私のこと異性として好きとか以前に大きめのペット
として見てない?
…もちろん冗談です。そうだったら若干引くし、悲しい。