鳥籠公爵は二度目の初恋を逃がさない〜迷子のモフモフを見つけたら、公爵様に溺愛されました〜
(ハッ! これはもしや、コルネーユから借りた恋愛小説にあった、朝チュンというやつでは)

 ふと目覚めたら、隣には見知らぬ男。二日酔いの頭を抱えながら、これはどういうことだと呟くヒロイン。そして、男は言うのだ。昨夜はかわいかったよ、と──!

 あいにく二日酔いによる頭痛などはないが、もしかしてということもある。

 シュエットは胸をドキドキさせながら、ベッドへ戻った。

 バサァと勢い良くブランケットをめくる。

 しかし、寝乱れたシーツの波間に、男はいない。

「まぁ、そうですよね」
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