鳥籠公爵は二度目の初恋を逃がさない〜迷子のモフモフを見つけたら、公爵様に溺愛されました〜
「まさか……」

 シュエットはブレスレットを隠すように、右手で左手首を覆った。

 ぷっくりとしたパールが、手のひらに当たる。

「その、まさかだ。あなたは僕の、嫁候補になってしまったらしい」

 秀麗な眉をわずかに下げて、エリオットは言った。

(うそでしょう⁉︎)

 だってそんなの、有り得ない。

(エリオット先輩は、私のことを好意的に思っていないはず……)
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