鳥籠公爵は二度目の初恋を逃がさない〜迷子のモフモフを見つけたら、公爵様に溺愛されました〜
 エリオットは今、困っているだろう。

 嫌かもしれないが、なんて言っているが、それはエリオット自身が思っていることに違いない。

(よりにもよって、私なんかを選ぶなんて……)

 どう考えても、第一段階失敗だ。

 だって、学生時代のエリオットを思い出してみれば、簡単にわかる。

 決して好意的とは思えない物言いたげな視線を送るような人物が、シュエットに好意を抱くなんてあるわけがない。

(恋愛小説なら、相反する二人や憎み合う二人が情熱的な恋をするのもセオリーではあるけれど……でも私、長女だし)
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