鳥籠公爵は二度目の初恋を逃がさない〜迷子のモフモフを見つけたら、公爵様に溺愛されました〜
 そもそも、こういうハプニングに巻き込まれることが、ありえない。

 三人きょうだいの一番上は、こういう時真っ先に、それも手酷く失敗すると決まっている。

「試練って、どういうものなのでしょうか? 命の危険とか、そういうのもあり得ます?」

「さすがにそこまでの試練はないはずだ。大事な嫁候補を死なせるわけにはいかないだろうし」

 そうだよな、とエリオットがモリフクロウに尋ねると、彼女は「ホゥ」と答えた。

 少なくとも、死ぬかもしれないような危険はないらしいと知って、シュエットは少しだけ安堵する。

「一定距離離れられなくなる、とのことでしたが、正確にはどれくらいの距離なのか、エリオット先輩はわかりますか?」
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