鳥籠公爵は二度目の初恋を逃がさない〜迷子のモフモフを見つけたら、公爵様に溺愛されました〜
 共同生活。

 それを聞いた瞬間、シュエットの目から煌めきがスッと消えた。

「キョウドウセイカツ……?」

「ああ。このブレスレットが外れるのは、嫁選びの書が課すすべての試練をクリアした時なんだ。つまり、それまで僕とあなたは、五メートル以上離れることができない。共同生活をする他ないというわけだ」

 転移魔術の話に夢中で、それが自分とエリオットの身に起こっていることなのだと、シュエットは忘れ去っていた。

 五メートル以上離れられないということは、つまり、そういうことなのだろう。

(エリオット先輩と、共同生活……?)
< 127 / 361 >

この作品をシェア

pagetop