鳥籠公爵は二度目の初恋を逃がさない〜迷子のモフモフを見つけたら、公爵様に溺愛されました〜
「僕の家事の腕は、この部屋を見ればわかると思う」

「……え?」

「昨夜、ベランダから落ちたあなたを部屋に帰すために部屋に入らせてもらった。部屋が……その……乱れていたから、余計なお世話だと思ったのだが、片付けさせてもらったんだ」

「み、たの……? あの、部屋を……?」

 シュエットは、ザァァとわかりやすく顔を青ざめた。

 誰にも見せたことがなかった、自分の弱い部分。絶対に知られたくない秘密を暴かれて、シュエットは絶句するしかない。

「し、かも……片付けた……?」

「ああ」

「……うそぉ」

 シュエットは、頭を抱えてテーブルに突っ伏した。
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