鳥籠公爵は二度目の初恋を逃がさない〜迷子のモフモフを見つけたら、公爵様に溺愛されました〜
「うそではない。しかし、意外だったな。あなたにも、苦手なものがあるとは。完全無欠な女性だと思っていたから、不得手なものがあると知れて、少し親近感がわいた。かわいい、と思う」

「かわいい⁉︎」

 エリオットの言葉に、シュエットはガバリと顔を上げながら、素っ頓狂な声をあげた。

 かわいいなんて、生まれてこの方、家族にしか言われたことがない。

(しかも、家事ができないことがかわいい、なんて。エリオット先輩は変わっているわ)

 眉間に皺を寄せて、困ったような怒ったような顔をするシュエットに、エリオットはおずおずと問いかけた。
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