鳥籠公爵は二度目の初恋を逃がさない〜迷子のモフモフを見つけたら、公爵様に溺愛されました〜
「それで……僕は、ここで暮らしても良いのだろうか? 駄目だと言われても五メートル以上離れられないから、近くで野宿する他ないのだが……」

 くしゅん!

 悩むシュエットの前で、エリオットがくしゃみをする。

「もしかして、ゆうべは外で野宿を……?」

「ああ。春になったとはいえ、着の身着のままで野宿は寒かったな」

 昨夜の寒さを思い出したのか、エリオットがブルリと体を震わせる。

(……ああ、もう!)
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